退職金の使い道は大丈夫? ローン返済に充てるのは待って!

あなたは退職金の使い道が決まっていますか? 一生のうちで数千万円というお金を一度に手に入れる機会は、そうそうありませんよね。
 
あなたが住宅ローンを抱えているのでしたら、
 
「退職金が出たら住宅ローンを完済するつもりだ」
 
と考えているかもしれませんね。でも、本当に退職金を住宅ローンの完済に充ててしまっても、よいのでしょうか。
 
人生において、もっとも多額のお金を手に入れることになる退職金。どう使うかによって、老後の人生設計に大きく影響することは、間違いありません。
 
退職金の使い道について、改めて考えてみましょう。
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住宅ローンの一括完済は必ずしも有利ではない

退職金の使い道として、まず思いつくのが住宅ローンの完済ではないでしょうか。
 
あなたも退職金をもらったら、
 
「退職時点で住宅ローンの返済が終わらないので、退職金を使って一括繰り上げ返済をするつもりだ」
 
と考えているかもしれませんね。
 
確かに、毎月のローン返済がなければ、日々の暮らしが楽になりますよね。でも、必ずしも一括でローン返済をすることが最適な方法とは言い切れません
 
ちょっと想像してみてください。
 
あなたは、退職金として3千万円をもらいました。住宅ローンは、まだ2千万円が残っています。
 
毎月のローン返済の負担を軽減するために、退職金を使って住宅ローンの一括返済をしました。
 
あなたは、やっとローン返済から解放されて、今とても気持ちが楽になっています。
 
でも、一括返済に使った2千万円が、手元から消えてしました。残りは1千万円。さて、これから10年、20年にも及ぶ老後生活の資金は、十分でしょうか。

一括返済をするなら金利差を考慮する

あなたの住宅ローンの金利が、仮に2%だとします。住宅ローンの一括返済に使う2千万円を金利3%で運用することができれば、計算上は金利差分だけお得です。
 
3%の利回りは、決して非現実的ではありません。もちろん、銀行預金をしていても、バブルの時代ならいざ知らず、現在では3%もの金利は不可能です。
 
でも、投資信託や株式、FXといった投資の世界では、3%の利回りは決して非現実的な話しではありません。運用の仕方によって5%〜10%くらいの利回を目指すことは、十分に可能性がある目標です。
 
例えば、日本郵便などが出資している資産運用会社のセゾン投信には、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドという世界の証券と債券に分散投資をする商品があります。
 
この商品の直近3年間の損益は+18.02%、サービスを開始した2007年5月からですと、なんと+46.41%もの利益がでています。
 
もちろん投資で「絶対に儲かる」ということはありませんが、検討の余地はあると思います。セゾン投信の詳細については、以下のサイトにまとめています。ご参考まで。
投資信託|セゾン投信
 
 
投資は一切考えず、ローンを繰り上げ返済に注力するならば、支払う予定であった金利分は確実に節約に繋がります。
 
もし住宅ローンの繰り上げ返済をするのでしたら、出来る限り有利になるようローン返済をしたいですね。上手なローン返済の方法について以下の記事にまとめました。ぜひ、あなたのローン返済の参考にしてくださいませ。
住宅ローンを組むとき、老後を迎えるまでに住宅ローンを払い終えたいと考えていたのではないでしょうか。今からでもできる、上手なローンの返済方法をお伝えします。
 
豊かな老後のためにアクティブに資産を運用するのか、それとも、確実にローン返済の金利分を節約するのか。残念ながら、これが正解、というものはありません。
 
最終的にどっちを取るのかは、あなた次第。だからこそ、今からじっくり考えて後悔しない方法を選択したいですね。

住宅のメンテナンス費を忘れずに

あなたが、
 
・退職するまでに住宅ローンの支払いが完了する
・退職金で住宅ローンを賄うことができる
 
としても、安心するのは少し待ってください。住宅ローンの支払いが完了するということは、すでに築20年から35年程度が経過しているということ。
 
するとローンの次に問題となってくるのが、住宅のリフォームです。10年、20年にも及ぶ老後生活を送るならば、ほぼ間違いなく住宅のリフォームが必要になります。
 
・建物が老朽化してしまった
・老後に備えてバリアフリー化したたい
・防犯を強化したい
・独立した子供の部屋を使って間取りを見直したい
 
住宅のリフォームにかかる費用は、どのくらい手を入れるかによります。一般的なリフォームなら、数百万円から一千万円は見込んでおく必要があるでしょう。
 
家を建て替えたり、マンションを購入するよりは安上がりですが、それでも、それなりの出費を覚悟する必要がありそうです。
 
老後を見据えたリフォームについては、以下の記事にまとめています。どうぞ、ご参考にしてみてくださいませ。
退職した後は、長年住み慣れた自宅でのんびりと暮らしたい、介護が必要になったりしたら、自宅のバリアフリー改修を検討するのではないでしょうか。そこで、老後の暮らしに向けたバリアフリー改修を上手に行う方法について、まとめてみました。

老後の生活をイメージすると退職金の使い道が見えてくる

リフォームに幾らお金を使うのかは、あなたの価値観次第。老後は多くの時間を自宅で過ごしたいのでしたら、リフォームに投資をするのも悪くはありません。
 
一方で、老後は旅行を楽しんだり趣味に勤しみたいという希望があるのでしたら、最低限のリフォームで済ませるのも「あり」ですね。
 
あなたの老後の生活をイメージして、今から住宅をどうしていくのか考えておきたいところです。少し長期的な視点に立ってみることで、退職金の扱いが明確になってくるでしょう。
 
・コンパクトマンションに住み替える
・介護付き老人ホームに入居する
・旅行や趣味に没頭したい
 
あなたなりの、老後生活に対する思いがあることでしょう。どの選択がベストなのか、正解はありません。

退職金の使い道は住宅ローンの返済だけではない

人生において、一度に最も高額のお金を手に入れることになるであろう退職金。
 
「退職金がでたら、住宅ローンの返済に充てる」
 
と決めつけてしまうのは早計でしょう。
 
平均寿命まで生きると仮定して、老後の日々の生活をどのように過ごしたいのかをイメージしてみる。すると、住宅ローンの返済以外の、退職金の使い道が見えてくるかも知れませんね。
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