老後の住まいのイメージをしっかりと持っていないと、いざ年金生活に入ったとき、
「こんなはずではなかった・・・」
と後悔することになりかねません。
ライフスタイルの変化や価値観の変化によって、住み替えが必要になるケースは、多々あります。
なぜなら、20年、30年と続くであろうリタイヤ生活では、どんな環境の変化や心境の変化があっても決して不思議ではありません。むしろ、変化することは必然でしょう。
目次
持ち家があっても油断は禁物
もしかすると、あなたは、
「住宅ローンの支払いが終わった持ち家があるから、将来の住まいの心配はない」
と感じているかもしれません。でも、自宅があるからといって、油断をして何も対策を考えていないとしたら、少し危険です。
なぜなら、20年、30年と続くであろうリタイヤ生活ですから、
- パートナーが亡くなって独り暮らしになった
- 介護が必要になった
- 子供が独立して、広い家を持て余している
- 掃除や庭の草むしりがたいへんで困っている
- 都心よりも、静かな田舎で暮らしたい
- 田舎よりも、便利な都心で暮らしたい
という、状況の変化や心境の変化もあるでしょう。もしかすると、住み替えが必要になるかもしれません。
賃貸住宅でも状況は同じ
あなたが、いま賃貸住宅に暮らしているのでしたら、将来は高齢者専用賃貸住宅に入居して、老後を悠々自適に暮らすことをイメージしているかもしれませんね。
でも高齢者専用賃貸住宅に引っ越した後に要介護状態になってしまったとしたら、老人ホーム等へに入居することが必要になるかもしれません。
なぜなら、ほとんどの場合、高齢者専用賃貸住宅には、介護スタッフがいないからです。
もちろん、転居せずに介護サービスを受けることもできます。ですが、毎月の賃料に加えて介護のための費用が必要になります。
そうなると、かえって老人ホーム入居する方が安上がりになる可能性もあります。
最期から逆算して老後の住まいをイメージする
なかなか今から老後の暮らしをイメージすることは難しいかも知れません。でも、どんな暮らし方の候補があるのかだけでも、知っておくことは大切です。
今と同じ状況が20年、30年と続くのであれば、確かに今の暮らしのままでよいでしょう。でも、そんなことはあり得ません。
想像力を働かせて、将来の暮らしのイメージを膨らませてみてください。あなたは、いったいどんな暮らし方をしているでしょうか。
以下に、老後の住まいとしてアイデアをご紹介します。老後の暮らしがイメージしにくいときは、参考にしてくださいませ。
コンパクト・マンションを購入する
生活の変化に合わせて、一戸建てや広いマンションから、一人暮らし、二人暮らしに最適なサイズの、コンパクト・マンションに引っ越す方が増えています。
歳を重ねて足腰が弱ってくることを考えると、広い家よりコンパクトな家の方が、何かと便利です。
買い物や病院通いに便利な都心、静かで自然豊かな郊外。どちらが良いか、悪いかはありません。
老後は、都心に暮らした方がよい、という意見の方もいますし、静かに郊外で暮らす方がよい、という方もいらっしゃいます。
大切なことは、実際に暮らすのはあなた、ということ。あなたの価値観を大切にして、決めることが後悔のない老後の生活に繋がります。
コンパクト・マンションは価格もコンパクト
いずれにしても、マンションを購入するには、それなりの資金が必要です。とはいえ、居住面積がコンパクトなので、購入価格もさほど高くありません。(もちろん、ピンキリですが・・・)
もし、住宅ローンを完済しているのでしたら、退職金や、自宅の売却益を使って、コンパクト・マンションを一括購入するというのも一つの方法です。
自宅を賃貸に出す、というのも良いですね。賃貸にだせば賃貸収益をコンパクト・マンション購入のローン返済に当てることもできます。手持ちのお金を使わずに、コンパクト・マンションで暮らすことができる場合もあります。
持ち家を賃貸物件にするのでしたら、持ち家を賃貸として出すことをサポートしてくれる不動産会社を選びましょう。大手の不動産会社であれば、どこでも対応してくれます。
タウンライフという無料サービスを利用すると、一括して依頼で複数社の査定を比較・検討することができます。手間がかからず便利です。
アクティブシニアタウンに転居する
アクティブシニアタウンとは、高齢者が集まってコミュニティを形成している街のこと。アメリカでは、これまでに2,000カ所以上の街が形成されています。
日本でも休息に広まりつつあり、特定のマンションを中心とした小規模な街づくりが展開されています。
例えば千葉市に「スマートコミュニティ稲毛」という街があります。会員制のクラブハウスやグラウンド、健康・医療、介護のサポートなど、シニアの暮らしのために考えられたサービスが充実しています。
また、東京の高級住宅街である世田谷にある介護を必要としない元気な高齢者向けマンションがニュースでも取り上げられています。
環境の整ったシニアタウンの場合、入居費として2千万円程度、その後も毎月10万円程度の費用が必要になります。
サービス付き高齢者向け住宅に住む
サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者に対する賃貸住宅への入居拒否の問題を解消するために登場したサービスです。
高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住居法)に基づき、バリアフリー構造などのハード面、ケアの専門家による見守りサービスが付いています。
物件によって、食事、入浴、清掃といった付帯サービス内容が異なりますので、よく比較検討することが大切です。
費用を抑えたローコストな物件から、ハイクラスの物件まで、ニーズに合わせて物件を選べます。
もし、出来る限りコストを抑えたいときは、郊外の物件から探すとよいでしょう。
サービス付き高齢者向け住宅に興味がありましたら、高齢者向け住宅を一括して検索してくれる「探しっくす」が便利です。
老人ホームに転居する
老後の住み替え、と言うと多くの人がイメージするのが老人ホーム。
高齢者が入居する施設を総称して「老人ホーム」と呼びますが、要介護度が高い人が優先的に入居する特別養護老人ホーム、入居一時金等費用が高くつくが設備やサービスが充実している有料老人ホームなど、様々な種類があります。
入居一時金が工面できない場合には、自宅の売却資金や退職金を有料老人ホームの入居日に当てると言う方法もあります。
そのためにも、自宅にどれほどの資産価値があるのかをあらかじめ調べておくとプランが立てやすくなります。
老人ホームは早めに情報収集をしておきたい
特別養護老人ホームは、介護度が高くなった場合の選択肢として有力です。ですが現実は、待機者が多く、すぐに入居できないというのが現実です。
いずれの種類の老人ホームも、良い施設ほど待機者が多いため、もしあなたが、
「将来は老人ホームへの転居も選択肢の一つとして考えている」
というのでしたら、今から情報収集をしておいた方が良いです。少し早すぎる・・・と感じるかもしれませんが、早いに超したことはありません。
とは言え、たくさんの情報を収集するのは手間がかかりますから、腰が重くなってしまうのはやむを得ないと思います。
手間をかけずに必要な情報を一括して検索できるサービスを使うと便利ですね。
例えば「探しっくす」というサービスは、高級物件や、元気なときから入居できる物件、大手事業者運営の物件、入居金0円の物件、ペットと暮らせる物件などなど・・・様々な角度から多数の情報を検索することができますのでオススメです。
まとめ
20年以上続く続くであろう老後の生活では、どんな変化があるか分かりません。
例えば、退職金で住宅ローンを完済したと思ったら子供が独立して、老後を暮らすには広すぎる、ということも無いとは言えませんよね。
もしこの場合でしたら、退職金を住宅ローンの返済に充てるよりも、コンパクト・マンションの購入費に充てたほうが良い、かもしれません。
つまり、いまからすぐ具体的な老後のイメージをはっきりと持つことです。イメージが膨らむことで、いまから取るべき行動が見えてきます。
特に住宅は、老後の暮らしに大きく影響します。早めの行動が肝心です。