もし故郷で暮らしている親が倒れたら・・・あなたは実家に戻りますか。それとも、親を呼び寄せますか?
実家に帰るといっても、今の仕事を続ける必要もあるでしょうし、何より生活基盤を崩すことを決断することは難しいですよね。
親を呼び寄せようにも、親にとっても、住み慣れた故郷を離れたくない、という気持ちがあるかもしれません。
実家に帰ることも、親を呼び寄せることも、現実的に考えると、とても厳しい状況となったら・・・・・・残された道は遠距離介護になります。
実際に、仕事の都合や生活基盤を崩したくない、親が故郷を離れたくない、といった理由から遠距離介護を選択する方も多くいらっしゃいます。
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遠距離介護で負担が増す交通費
遠距離での介護をするとなると、同居しながらの介護よりも金銭的な負担が増します。介護費用に加えて交通費が発生するからです。
例えば、東京から札幌に介護で帰省するとしましょう。航空機を正規料金で利用した場合、片道で約3万9千円も必要です。
東京駅から羽田空港:650円
羽田空港から新千歳空港:37,500円
新千歳空港から札幌駅:1,070円
往復で7万8千円、毎週末に帰省すると1ヶ月で約30万円以上・・・・・・。まともに負担できる金額ではないですね。
飛行機を使うなら航空会社の介護割引制度を利用する
もし遠距離介護に飛行機を利用するのでしたら、航空会社の介護割引制の利用をご検討ください。
例えば、羽田空港から新千歳空港までの正規運賃は、日本航空(JAL)を利用した場合、37,500円ですが、介護帰省割引を利用すると24,000円になります。
介護割引制を利用する場合は、航空会社に対して介護保険証や介護認定結果の通知書などを提出して、事前登録を受ける必要があります。
「まだ要介護の認定は受けていないけど、親が体調をくずして世話をする」というようなケースでは、残念ながら適用されないのです。
ご注意くださいませ。
介護割引制度よりも早割の方が安上がりに
さて、航空会社には「介護割引制度」というものがあることを紹介しましたが・・・・・・実は、介護割引制度を使うよりも、搭乗券の事前予約による割引サービスを利用する方が安上がりです。
例えば、日本航空(JAL)を利用するのでしたら、搭乗日の75日前までに予約をすれば「ウルトラ先得」という特別割引料金が適用されます。
どれくらいお得かといいますと、羽田空港から新千歳空港までの正規運賃が37,500円のところ、ウルトラ先得の最安値は、なんと9,700円。
2ヶ月以上前に予約が必要という欠点はあるものの、ここまで運賃を下げることができるのでしたら、利用しない手は無いですね。
利用する航空会社にこだわらないなら・・・
あなたには、お気に入りの航空会社がありますか? マイルを貯めるために、いつも同じ航空会社を使っているかも知れませんね。
でも出来るだけ航空運賃を安くしたいのでしたら、航空会社にこだわらない方が安上がりになるかもしれません。
介護で帰省する日にちが決まったら、その日に最も安い航空運賃の航空会社を探して見ましょう。あなたがいつも使っている航空会社よりも安くチケットを購入できるかもしれませんよ。
例えば、羽田空港から新千歳空港まで正規運賃だと37,500円も必要ですが、同区間の最安値の運賃を探してみたところ、なんと6,990円で搭乗できるケースもありました。
少し手間がかかってしまいますが、各航空会社の運賃設定を比較して、一番安い料金を探すようにすれば、相当な節約に繋がりそうです。
航空券の最安値を調べるために、私はスカイチケットというインターネットサービスを利用しました。
行き先と搭乗日を選択するだけで、一瞬にして最安値の料金を探すことができますし、もちろん利用は無料なのでオススメです。
もし安いチケットを見つけることができたら、そのまま購入することもできて便利ですよ。
【裏技】新幹線も飛行機も運賃を節約する方法
新幹線であっても、飛行機で会っても、運賃を安くする方法があります。
少し裏技的になってしまいますが、交通機関とホテルのパックツアーを利用するのです。
例えば、東京から新大阪までの往復運賃は28,500円ですが、JTBの国内宿泊予約
で新幹線とホテルのパックツアーを調べてみると、19,100円というツアーがありました。
ホテル代を含めても、普通に切符を買うより16,250円も安くなるのです。
ホテル宿泊込みのパックツアーですが、必ずしもホテルに泊まる必要はありません。
ただし、ホテルに泊まらない場合は、
・不泊の旨をホテルに連絡する
・ホテルに渡すツアークーポンがある場合は、可能な限りホテルに届ける
ことを忘れないでくださいませ。
まとめ
遠距離介護が必要になると、交通費の負担は無視できないほどの金額になってしまいます。
ですから、遠距離介護にかかる交通費負担については、あなた一人でどうにかしようとせず、きちんと親や兄弟と話し合いをすることが大切です。
兄弟がいても、様々な事情によって、からなずしも介護に参加できるとは限りませんよね。
その場合は、介護にかかる金銭的な負担をお願いするのも、よいでしょう。
つまり、関係者が公平にバランスよく介護の負担を分担しましょう、ということです。
夫婦間でも、きちんと介護の分担をするようにしてください。
得てして、女性が介護を担うことが多くなりがちなです。直接的な介護ができなくても、日常生活のサポートは可能なはず。
介護をパートナーに任せきりにして「介護離婚」に発展したケースも少なくありません。
ついつい無理をしてしまいがちなのが介護の大きな問題の一つです。
「介護でお金も身体も疲弊してしまって・・・」
という声を良く耳にします。できるだけ周囲を巻き込んで、どうか一人で背負い込まないようにしてくださいね。